2017年12月18日月曜日

ORCAにおけるカルテ内容の充実

前回までのブログで、おおよその仕様は理解できたという事で、今回は各々サンプルデータを参考に診療行為の入力を行い、ORCAの問題点を整理・把握する。
図1 診療行為画面1
ここで問題だったのが、上記の図1に示されているエラー情報なのだが、どうやら施設基準の設定を設けていないと算定自体が不可能のようであった。
ORCAのマニュアルを参考にし、施設基準の設定を試みた。
図2 施設基準設定画面1
システム管理マスタから「1006 施設基準情報」を選択すると上記の図2の様な画面が表示された。今回診療行為に入力をしたい「検体検査管理加算」の項目が施設基準一覧になかったので、
マニュアルを参考にしつつ追加を行った。
図3 施設基準設定画面2
診療コードに「検体検査」と入力し、検索結果で表示された施設基準1~4ををクリックすると、何故か上記図3の赤枠に示す様に4つ全てが追加されてしまったが、フラグ管理で調整が行える為、今回は気にしないことにする。ちなみに、フラグの値が「0」で無効、「1」で有効となる。



図4 診療行為画面2
施設基準の設定が完了したことで、再び管理加算を入力した所、今回は正常に入力する事ができた。

図5 診療行為確認画面
一通り入力が終わり、登録画面を押下すると図5の様な画面に遷移した。ここで気になるのは番号2,5,6の後に◎印が付いているものだが、これらはORCAに備わっている自動算定機能というものであるらしい。また、番号13の血液化学検査の包括項目(10項目以上)が何故か60の検査項目ではなく、コメントになってしまっている。診療行為を入力する際も99となっていたが、この項目を算定するにあたって何か必要な事があるのだろうか?皆目検討がつかない為今回は断念し、上記の診療内容で登録を行った。
ORCAの診療行為入力については概ね理解したつもりだったが、他にも入力したい薬がなかったり、特処の算定方法、外用薬を処方する際に1日1回等の指示が出来ない事、明細書管理発行体制加算が取れない事等様々な問題に直面し、一筋縄ではいかないシステムであると感じた。
次回は、そうした問題の数々の解決方法を模索しながら、電子カルテの充実に努めていきたい。

Tips



2017年12月17日日曜日

レセプト電算ファイルの保存

★レセプト電算ファイルの保存

今回ではレセプト電算ファイルの保存を目標に進めていく、まずはパソコンの端末自体に保存をするクライアント保存より試みる。

日医標準レセプト外来版マニュアル Ver.5.0.0を参考に「44 総括表・公費」へ図1に示すように各項目を入力。
この時ファイル出力先をクライアント保存へと変更した。

図1 総括表・公費の画面へ入力

入力後、下の行にある社保レセ電のクリックすると、図2のようにレセプト電算のデータを作成する画面が出力される。

図2 レセ電算のデータ 確認画面

作成するを選択すると図3の、ファイルの保存設定が出来る画面が表示される、図3の画面より保存を選択して保存場所の設定を図4の画面にて行った。ファイルの保存場所はデスクトップへと保存した。またこの時に、ファイル名は自動的に「RECEIPTC.UKE」へと設定されていた。

図3 レセ電算ファイルを保存・開く画面


図4 レセ電算ファイルの保存場所設定

実際にデスクトップに保存されたファイルをメモ帳から開き、確認をしたところ図5のようにCSV形式で無事に保存されてた。
またCSVファイルでは、IR、RE、HOなどレセプト電算ファイル特有のコードが使われていた。
レセプト電算処理システム電子レセプトの作成手引き- 医 科 -を参考にコードの内容を見ると、

IR・・・医療機関情報
RE・・・レセプト共通レコード
HO・・・保険者レコード
SY・・・傷病名レコード
CO・・・コメントレコード
SI・・・診療行為レコード
IY・・・医薬品レコード
GO・・・診療報酬請求書レコード

とコードにより分けられている事が分かる。

図5 レセプト電算ファイルのデータ

クライアント保存を無事に行うことが出来たので、次はクライアント保存だけでなくサーバー保存に挑戦した。図1と同じ手順で「総括表・公費」を開き。ファイルの出力先を
「クライアント保存」より「システム管理設定場所(MO用)」に変更した。その後、社保レセ電を選択した。

図6 サーバー保存での総括表・公費の画面

社保レセ電を選択後、クライアント保存をした時と同じようにレセ電算データの作成確認画面と保存設定の画面が出力された。
保存場所を設定後、実際に保存されているかどうか、Tera termにて確認をした。(図8)


図7 サーバ保存 レセ電算のデータ 確認画面

図8 サーバーのレセ電算ファイル
サーバに保存されているか確認(図8)をした結果。
サーバ内にも保存されていた、しかし中身のCSVファイルを確認すると文字コードに互換性がないのか図9のように文字化けしていて読み取る事が出来なかった。

図9 文字化けしたレセ電算ファイル

文字化けした問題についてはTera termの設定より、文字コードをshift-jisに変更した。
結果として文字化けの問題は解決し、正しい情報が表示された。(図10)

図10 文字コード変更後のレセ電算ファイル

クライアント保存された、レセプト電算ファイルとサーバに保存されたレセプト電算ファイルを実際のレセプトと比較してみた所、内容としても問題なく保存されている。(図11)

図11 レセ電算ファイルの元となったレセプト

今回は順調に、レセプト電算ファイルを保存できた。次回以降も作業を円滑に進めていきたい。



2017年12月13日水曜日

カルテの印刷・レセプト電算データの出力

★カルテの印刷

前回、カルテの印刷がうまくできなかったので、今回、まずは、カルテがうまく印刷されるか、再挑戦してみる。

今回も日医標準レセプト外来版マニュアル Ver.5.0.0を参考にして、作業を進めていく。

前回、診療年月のところを「H29.11」と指定していたせいで、カルテの印刷ができなかったと考えられるので、今回は、診療行為を打ち込んだ月である「H29.12」と指定して、レセプトの印刷を行ってみる。

ORCAの「42 明細書」を選択し、診療年月のところを「H29.12」と指定して、確定する。


図1:レセプト作成ー印刷指示画面

すると、図1のような画面が出てきて、「社保 単独 本人」が1件あり、プレビュー画面を見ても、ちゃんと打ち込んだ内容がレセプトに表示されていた。右下の「印刷」を選択すると、ちゃんと打ち込んだ内容通りのレセプトを印刷することができた。

やはり、前回、うまくレセプトが印刷できなかった原因は診療年月に医療行為を打ち込んだ月である12月ではなく、11月を指定してしまっていたからであろう。


★レセプト電算データの出力

まずは、レセプト電算データの基本設定をするため、「91 マスタ登録」を選択し、「システム管理マスタ」を選択する。
そして、管理コードに「2005 レセプト・総括印刷情報」を選択して、確定する。
すると、上の項目に「レセ電」とあるので、選択する。



図2:レセプト電算データの基本設定画面

「レセ電」を選択すると、図2のような画面が出てきて、レセプト電算データの基本設定が行えそうな画面が出てきたので、レセ電の頁を参考にして、基本設定を行っていく。
すると、マニュアルのレセ電データ出力先に「/home/orca/Desktop/Receipt/」とあり、マニュアル通りに出力先用のディレクトリを作らなければならないことが分かった。まずは、レセ電データ出力先を空白にして、登録してみた。
(図2はマニュアル通りに設定を行った後の画面である)

そして、レセプト電算データを出力できそうなところを探していると、「44 総括表・公費請求書」にレセプト電算データを出力できそうな項目があったので、総括表・公費請求書の頁を参考にして、図3のように登録してみた。

図3:総括表・公費請求書の設定画面

しかし、基本設定の、レセ電データ出力先に出力先のファイルを設定していないとレセプト電算データがどこに出力されたのか分からず、レセプト電算データを確認することができない。

なので、TeraTermを使って、linuxにマニュアル通りのレセプト電算データの出力先のディレクトリを作り、基本設定のレセ電データ出力先に「/home/orca/Desktop/Receipt/」と打ち込める状態にしていく。

まずは、ORCAのプログラムであるjma-receiptがどのアカウント権限で稼働しているのか、確認するため、TeraTermを使ってコンソールに「ps aux | grep jma」と打ち込む。
図4:「ps aux | grep jma」と打ち込んだ結果
すると、図4のように表示された。図4から,jma-receiptはorcaというアカウントで稼働しているということが分かった(行頭)。

そして、いよいよ、linuxにマニュアル通りのレセプト電算データの出力先のディレクトリ(/home/orca/Desktop/Receipt/)を作っていく。

図5:レセプト電算データの出力先のディレクトリを作成した画面

図5のように、カレントディレクトリを/home/orca/にして,mkdirコマンドを使って、ディレクトリを作っていった。/home/orca/にDesktop、Desktop/にReceiptというディレクトリを作ることができた。

出力先のディレクトリを作ったので、図6のように、「2005 レセプト・総括印刷情報」のレセ電画面のレセ電データ出力先に「/home/orca/Desktop/Receipt/」と打ち込んだ。

図6:レセプト電算データの基本設定画面

そして、図6の状態で「登録」を押す。

図7:メッセージ画面
しかし、図7のメッセージが表示され、まだ、レセ電出力先がマウントできないことが分かった。
なぜ、マウントできないのか、探るため、作成したディレクトリの権限を見てみることにした。TeraTermでOrcaのディレクトリに「ls -al」と打ち込んでみた。
図8:ディレクトリの権限画面

すると、図8のような画面になり、ディレクトリ/home/orca/Desktop/の所有者がrootで,書き込みの権限が所有者のみになっていたことが分かった。これがマウントできなかった原因だと分かる。
なので、マウントさせるために、所有者をrootからorcaに変更することにした。

図9:所有者をrootからorcaに変更する画面
図9のように、所有者を変更するコマンドである「chown」を使って、コンソールに「sudo chown -R orca:orca Desktop/」と打ち込み、Desktop/の所有者をrootからorcaに変更できた。

図10:レセプト電算データの基本設定を登録した画面

そして、再度、マウントできるかチャレンジしてみると図10のように、レセ電データ出力先を含め、レセプト電算データの基本設定を登録することができた(マウントすることができた)。

次から、実際に登録した出力先に、ちゃんと、レセプト電算データが出力されるのか、確かめていく。

Tips

レセ電算出力先について

マニュアルによると,レセ電算出力先を空白にしていると「/var/tmp/」に出力されるらしい。その時のファイル名は「RECEIPT.UKE」になるという。

クライアント保存について

クライアント保存を行うには,各ユーザごとにシステム管理の設定をする必要があるらしい。[業務メニュー]-「91 マスタ登録」-「101 システム管理マスタ」-「1010 職員情報」-「個別設定」-<クライアント保存>の項目を「1 保存可」に設定するとのこと。

レセプト電算システム

レセ電算システムに関する情報。レセ電算ファイルのフォーマットなどの仕様が確認できる。

2017年12月9日土曜日

ORCAでの診療行為の入力2


 前回、ORCAでの診療行為として、ORCAのマニュアルに存在する投薬の頁を参照し、手順に沿って行ったが、今回は注射の頁を参照し、前回と同様にORCAでの診療行為の入力を行っていく。
 また、前回の投薬の入力についてマニュアルに沿って行ったが、実際入力した後にもう一度マニュアルを見てみると新たに入力の方法や仕方としてわかった部分があった。そのため、それについて先に記述する。
 まず、ORCAを起動し、前回と同様に診療行為を選択し、もう一度、1から内服薬や頓服薬、外用薬を入力した。その入力の際に今回は、マニュアルに存在するファンクションキーの説明を参照し、ファンクションキーを使用することによって出来る入力について行ってみた。
 診療種別区分を入力した後に、入力コードの部分に「ステ」と打ちEnter、次にF10を実行すると図1の画面に変わった。
図1.「F10」を実行した時の検索画面
図1右上にある「ステ」の前後に*が付いた。これが「検索したい文字が名称の一部分にあるものの検索」を表している。
 そして、そのまま次はF11を実行したのが図2である。
図2.「F11」を実行した時の検索画面
F10の時は*が「ステ」の前後に付いていたのに対し、F11では「ステ」の前だけに付いている。これが「検索したい文字が名称の最後にあるものの検索」を表している。
 他にも、入力コードに「//Y」と入力すると図3のように、「//.」と入力すると図4のように診療行為一覧選択の画面が出ることもわかった。
図3.「//Y」を実行した時の検索画面
  
図4.「//.」を実行した時の検索画面

 図3では、今回はこの中から「( )曜日の朝夕食後と翌日の朝食後に」というのを選択した。()に曜日を入れるには、選択した後、名称のところへ入った時、()をクリックすると入力することが出来た。

 上記のような実行の仕方を実際行い、図5のようなレセプトを作成したので、次は印刷を行った。
図5.診療行為入力図1
前回のブログに記載されている方法で印刷を行うが、今回は入金方法や、処方せん、薬剤情報等の発行画面のところで、処方せんの選択を「1 発行あり」にするだけでなく、図6のように、診療費明細書や薬剤情報、お薬手帳など(U・P以外)を全て「1 発行あり」に変更し印刷を行った。


図6.確認画面1

 印刷してみると、薬剤情報までは印刷されたが、お薬手帳がA5でないと印刷されないらしく、登録しているプリンターにはA4の印刷用紙しか入っていないため、印刷されず、お薬手帳以降の書類を印刷することが出来なった。
 また、薬剤情報もORCAには薬剤の写真や注意事項などの情報が登録されていないらしく、印刷された用紙には図5で入力したことしか記載されていなかった(「( )曜日の朝夕食後…」の()に入力した曜日も用紙には記載されていなかった)。
 このようなことが前回から新たにわかったことである。まだまだわからない事も多くあるが、実際入力して後にもう一度マニュアルを見ることによって、最初わからなかった部分の意味がわかるようになった。

 前置きが長くなってしまったが、ここから注射料について注射の頁を参照し、前回と同様にORCAでの診療行為の入力を行っていこう。
 投薬の時と同じく、注射にも主なルールとして、皮下,筋肉内注射や静脈内注射、点滴注射を処方する際、その注射にあった診療種別区分をはじめに入力する必要がある。通常の場合で、皮下,筋肉内注射であれば「.310」、静脈内注射であれば「.320」、点滴注射であれば「.330」といった具合だ。
 また、診療行為で入力を行う場所や、検索を行う際にはひらがなのものであればひらがなで、カタカナのものであればカタカナで検索しなければならないこと、数量や回数の記載も前回のブログに記載されている投薬の記載方法を同じである。
 
図7.診療行為入力図2
  図7のように、一通り様々な注射薬を入力し、今回印刷を行いたいと思う。
 確認画面は図8、9のようである。
図8.確認画面2


図9.確認画面3
図9のように、処方せんの選択を上記と同様に、診療費明細書や薬剤情報、お薬手帳など(U・P以外)を全て「1 発行あり」に変更し印刷を行った。
 これも前回のブログと上記に記載している通り、院内処方せんを印刷しない様に設定されているのではないかということ、お薬手帳の印刷用紙の問題ということから「請求書兼領収書」、「診療明細書」だけが印刷された。

 ここでカルテ自体の印刷が出来ていないため、今回試みてみた。

 まず、ORCAの「会計照会」を選択してみた。
 すると図10の画面になった。この画面から、これは今月(12月)に入力したもの全てが表示されたということがわかる。
 
図10.確認画面4
この図10の右下に「カルテ印刷」というボタンをクリックすると図10に出ている「カルテ3号紙の印刷」というのが出てきた。そのため印刷ボタンを押してみたが、印刷はされなかったため、3号紙が何を意味しているのか、内容が何か異なるのかなどを知ることが出来なかった。
カルテ用紙には3種類あり、1 号紙は診療録表紙として、2 号紙は診療内容の記載の続紙、3 号紙は会計欄として使用します。
経験者が語る、集団的個別指導を乗り切る 3 つのポイント
~カルテ記載から~
次に、ORCAの「明細書」を選択してみた。
 すると図11のような画面になった。

図11.明細書選択画面
図11の右下にある「確定」をクリックすると次は図12の確認画面が出てきたため、図12のOKを選択。
図12.確認画面5
OKを選択すると、図13の画面になり、その中の印刷を選択。
図13.処理結果
印刷を選択し、出てきたのが図14の画面である。
 
図14.レセプト作成ー印刷指示画面

図15.確認画面6
図14の左上に、平成29年度11月の入院外一括と書いてあり、先月にあたる11月は、レセプトを1枚しか作成していないため、総括数が1となっていると考えられる。
 また、その1枚のレセプトも中身を記載していないため、図14の右下にある印刷ボタンを選択し図15の「印刷する」を選択しても、何も記載されていない11月のものが出てきた。
 
 今回、投薬の続きとして注射の算定を行ってみたが、投薬と基本的な入力の仕方は同じだったため、前回よりもスムーズに入力を行うことが出来たと思う。
 レセプトの印刷についてはまだ解決していないため、印刷したい部分がすぐ印刷出来るように試行錯誤しながらも解決していきたいと思う。

2017年12月4日月曜日

ORCAでの診療行為の入力


前回、プリンタの導入が無事に終了し、ORCA内で印刷処理が行うことが可能になったので、
今回はいよいよ診療行為の入力を試みることにした。目標としては、処方せんの印刷までを行うにあたっての一連の流れを把握しておきたい。
また、プリンタについてだが、前回のブログに記載されているWeb管理画面「http://172.16.108.251:631」から下記の図1の様にこれまでプリンタが受け付けた印刷処理一覧を
参照する事が出来るため、今後予期せぬ不具合が生じた場合はこちらを確認するようにすると良いだろう。
図1 プリンタのジョブ受付履歴
それでは早速ORCAを起動し、「診療行為」を選択する。
今回はORCAのマニュアルに存在する投薬の頁を参照しながら、手順に沿って入力を行う。
主なルールとしては、内服薬や頓服薬、外用薬を処方する際、その薬にあった診療種別区分をはじめに入力する必要がある事。内服薬であれば「.210」、頓服薬であれば「.220」、外用薬であれば「.230」といった具合だ。
また、診療行為で入力を行う場所は全て「入力コード」の場所にのみ限られる。他の場所は入力自体は出来るのだが、適応はされないので注意されたい。
医薬品を追加するには医薬品コードを入力する必要があるのだが、ORCAには入力コードに文字を記載し、Enterを押下すると、専用のウインドウを表示し、条件に合致した医薬品を検索するといった機能が備わっている。大変便利な機能ではあるが、注意点として、ひらがな、カタカナを区別して検索してしまうので、検索を行う際にはひらがなのものであればひらがなで、カタカナのものであればカタカナで検索しなければならない。
図2 診療行為入力図1

上記の図2は内服薬の記載を行ったものであるが、図中の赤線、青線で示している様に、医薬品の場合医薬品コードの後ろに数字を記載すると錠数が記載され、アスタリスク(*)の後に数字を記載するとその日数分処方されることになる(入力方法)。ただ、問題として名称の先頭に示されている*は恐らく一つのグループとして合算されるようなのだが、図中の「レスプレン錠20mg」は「*内服薬剤」に含まれているのに対し「【先】ムコソルバン錠15mg」は先頭に*がついており、独立してしまっている。
どうやら、複数の薬剤を一剤として合算するには、図中の青線の記載をしてはいけないようだ。
ではどの様にして合算するのかというと、入力コードに「Y03」と入力し(このYは大文字でなければならない)、下記の図3から処方した薬の服用コードを選択する。
図3 「Y03」を実行した検索結果
図4 診療行為入力図2
そして、上記図4にも示されている通り、服用コードに先程と同じように「*処方したい日数分」を記載する事で、複数の薬剤が一剤として合算された。



図5 診療行為入力図3
そして、大体の仕様が把握できたところで、図5の様に入力を充実させた訳であるが、ここで
もし入力に不備があった場合、21に新たな薬剤追加できるのか?削除はどのようにするのかが
疑問点となった。調べてみると、入力コードに
といったコマンド一覧が存在する事が分かった。行追加は例えば図5のムコソルバン錠のコードに入力を行うとその上に行が挿入され、薬剤削除は入力した薬剤が含まれるグループを全て削除するといったものであった。(例えばレスプレン錠のコードに入力した場合、21が全て削除される。)
検索ウィンドウはそのまま検索ウィンドウが表示されるものであるが、//の後に検索したい単語を入力しても検索ボックスに入らず、ただそのまま検索ボックスが表示されるだけなのであまり意味を感じないコマンドであった(詳細については「診療行為コードの検索」を参照)。
疑問点としては、削除した薬剤などを元に戻す様なコマンドが見受けられない事であった。
少々不便ではないだろうかと感じる。
また、図5の左上の院外ボタンを押下すると院内、院外処方を切り替える事が出来る。

行挿入関係のコマンドも把握した事で、いよいよ本日の目的である処方箋の印刷に取り掛かりたいと思う。薬剤削除コマンドの関係で上記の内容とは少々入力内容が異なるが、右下にある[登録]ボタンを押下する事で、診療行為の登録が行える。
図6 自動算定画面
登録を行おうとした所、図6のような画面が表示された。どうやら加算算定が行える場合に記載漏れ等をしていると表示される機能のようだ。これにより記載漏れが防げるので大変便利な機能である。
図7 確認画面
自動算定画面から先に進むと、上記の図7のような画面が表示された。確認画面であり、
本当にこれで間違いがないかを確認する画面なのであろう。特に間違いがなければ[登録]ボタンを押下し、診療行為を登録する。
図8 確認画面2
確認画面から先に進むと、上記図8の入金方法や、処方せん、薬剤情報等の発行画面が表示された。処方せんの選択を「1 発行あり」に設定し、登録を行った。これで処方せんの印刷が出来たかと思っていたのだが、何故か「請求書兼領収書」しか印刷されなかった。
何故印刷されなかったのか疑問に思い、マニュアルを再度確認した所、マニュアルは院外処方せんとして作成していた事が分かった為、図5の左上にある[院内]を[院外]に変更し、同じ手順で印刷を試みた。すると今度は無事に「請求書兼領収書」、「処方せん」が印刷された(「処方せん,薬剤情報提供書の再印刷」参照)。
このことからどうやらORCAでは院内処方せんを印刷しない様に設定されているのではないだろうかと考えさせられた。
また、薬剤を入力している際、Do処方はどの様にして行うのかが疑問に上がった。
一度入力したコードをまた1から入力させられるのは非常に手間であるため、何かそういった機能が備わっていないかを探してみた所、診療行為の右上に位置する「Do検索」というものがそれにあたった。番号を指定し、Enterを押下すると、以下の図9の様な画面が表示され、処方内容の確認をする事ができる。
図9 Do検索
ここで上記の図に赤線で示されている番号選択に処方したい番号を入力、もしくは上の処方内容の番号をクリックする事で、以下の図10のように前回の処方内容を貼り付ける事が出来た(詳細は「DO検索からの入力方法」を参照)。
図10 Do検索を用いた診療行為入力図
今回はORCAの扱い辛さに振り回される事となったが、無事に処方せんを印刷するという目標を達成する事が出来たので良かった。次回は注射についての算定を行えるようにしたい。
また、今回は行わなかったが、処方せんの頁を参照すると、処方せんに対して何か注意事項やコメントを記載する事が出来るという事が分かった。もし何か記載する必要がある場合はこの方法を活用していきたい。

レーダーチャートの表示2

前回 レーダーチャートの表示を行うことが出来たので、今回は実際の値を代入したグラフの描画を試みる。 .controller('RaderChartController', ['$scope', 'Countries', funct...